親知らずの抜歯治療。「口腔外科」ではなくまず「歯科」へ|姫路市
親知らず(第三大臼歯)の抜歯治療を行うことができる場所としては主に「歯科」「口腔外科」「大学病院」があります。
親知らずやその周囲のコンディション、それから各医療機関の設備・方針・医師の腕などが考慮された上で、どこで抜歯治療を行うかが決まります。
ただ、一般の方にその判断はできません。
ですから、まずは姫路市の「親知らずの抜歯治療に対応している歯科」に行きましょう。
「歯科」という表現が分かりにくいかもしれませんが、つまりは「一般的な歯医者」のことです。
ちなみに歯医者を訪れた結果、「親知らずの抜歯治療をすべきではありません(親知らずは残すべきです)」と判断される場合もあります。
口腔外科を頼らず「歯科」で抜歯可能な親知らずとは?|姫路市
先述の通り、設備・医療機関としての方針・医師の腕などにより異なりますが、おおよその傾向を紹介していきます。
そもそも「一般的な歯医者」で親知らずの抜歯治療が可能なのか
親知らず(第三大臼歯)のコンディションによっては、歯科(歯医者)で抜歯治療をすることが可能です。だからこそ、まずは歯科で親知らずの抜歯について相談してみましょう。
歯科で抜歯治療できる親知らずとは
・歯が真っすぐに伸びている
・骨の内部への埋没がない
・歯茎への埋没がない
・親知らずが下顎管と接触していない
という条件を満たしているのであれば、一般的な歯科でも抜歯治療できる場合が多いです。
また、「親知らずが斜めや横に生えている」「親知らずが骨や歯茎に埋没している」という状態であっても、歯科によっては抜歯治療を引き受けてくれます。
「どこまで引き受けるか」に関しては、歯医者によって差が大きいという事を覚えておきましょう。中にはかなり難易度の高い抜歯治療まで行う歯科も存在します。
口腔外科や大学病院での抜歯が必要と判断された場合はどうなるか
「口腔外科や大学病院で抜歯治療をすべきである」と診断された場合は、紹介状を書いてもらうことができます。
その紹介状を持って指定の口腔外科(大学病院)を訪れましょう。
この段階で疑問点がある場合は「紹介元の歯医者」に相談して構いません。
ただし、「紹介先でないと厳密な回答はできません」などと言われる可能性もあります。
口腔外科で抜歯治療を行うべき親知らずとは?|姫路市
口腔外科では「一般的な歯医者では行いにくいタイプの親知らずの抜歯治療」を引き受けてくれます。
具体的にどのような親知らずが対象となるのか
骨を削ったり、歯茎を大幅に切開したりする必要がある場合は、口腔外科で抜歯治療をすることになる可能性があります。
また、「親知らずを分割してから、抜歯すべきケース」でも口腔外科を紹介される可能性があります。
口腔外科でも対応できない場合は?
「歯科」の段階で「口腔外科でも抜歯治療はできない」と判断された際は、大学病院を紹介されることがあります。
親知らずの抜歯治療を大学病院で行うケースについて
「非常に難易度が高い抜歯治療を行うことになる場合」や「本人の身体的な都合上(疾患など)、特殊な配慮をしつつ抜歯治療を行うべき場合」などでは、大学病院でないと抜歯治療ができない可能性があります。
どのような親知らずが対象となるのか
・骨を大量に削る
・神経が傷つく恐れがある
・親知らずを数本一緒に抜く
・親知らずが深く埋没している
などの場合は、大学病院でないと抜歯治療が行えないかもしれません。
また、「止血しにくい疾患」などを抱えている人に関しては、「抜歯治療そのものの難易度は高くなくても、疾患に配慮する必要がある」という理由で、大学病院が紹介されることがあります。
恐らく、最初の段階で訪れた姫路市の歯医者で「なにか疾患は抱えていますか?」と聞かれるはずですので、きちんと伝えましょう。
口腔外科・大学病院・歯科で埋没している親知らずを抜歯する流れ|姫路市
では、親知らずが歯茎や骨に埋まっているケースでは、どのように抜歯治療を進めていくのでしょうか。
おおよその流れを挙げていきます。
1:親知らずの位置を厳密に掴む
親知らず(第三大臼歯)の場所を、レントゲンによって「三次元的に厳密に」掴みます。
そうしないと、「神経を傷つける」などのリスクが高くなるからです。
抜歯の過程で神経にダメージが及んでしまうと、最悪の場合、一生マヒ(痺れ)が残る恐れもあります。
2:歯茎を切開する
埋まっている親知らずを、歯茎を切開することで抜いていきます。
この際、言うまでもありませんが麻酔を使います。
3:骨を削る(場合がある)
ですが、親知らず(第三大臼歯)が骨と癒着していたり、場所が悪かったりする場合は、骨を削らないと抜歯できない可能性が高いです。
もちろん、この過程でも麻酔を使います。
「骨を削る必要はあるか・削る難易度は高いか」などは、レントゲン撮影をする段階で分かるため、撮影が完了した段階で姫路市の口腔外科か大学病院が紹介される場合もあります。
「切開したが手に負えません。口腔外科に行ってください」という流れになることはまずないのでご安心ください。
歯茎の縫合
親知らず(第三大臼歯)の抜歯が済んだら、歯茎の縫合をします。
・飲酒を避ける
・入浴を避ける
・運動を避ける
などを心掛けて、血流を活発にし過ぎないようにしましょう。
血の巡りが良くなりすぎると、傷の治癒が遅くなる可能性があります。
また、特に注意しなければならないのが「ドライソケット」です。
ドライソケットについて次項で詳しく解説します。
親知らずの抜歯後に発生し得るドライソケットとは?口腔外科に行くべきか|姫路市
傷口には通常「血餅」と呼ばれる「血のヴェール」のようなものができ、外部の刺激から保護してくれます。
しかし、激しいうがいをしたり、何度も直接ブラッシングしたりすると、血餅が通常通り形成されず、「抜歯した部分の穴の骨」がむき出しになり、骨に細菌感染が発生することがあります。
この状態のことを「ドライソケット」と言います。
口腔外科に行くべきか
「親知らずの抜歯治療」を姫路市の口腔外科で行ったのであれば、ドライソケットが発生した場合も同じ口腔外科に行くのが無難です。
技術的には「歯科」でもドライソケットに対応できる場合が多いですが、安易に医療機関を変えるべきではありません。
また、酷いドライソケットが発生している場合は、「親知らずの抜歯治療そのものは歯科で行った」というケースでも口腔外科を紹介される可能性があります。
ドライソケットを放置しても問題はないのか
ドライソケットが発生すると強烈な痛みが2週間前後継続します。
その後、痛みが消えるまでに更に2週間ほどかかることがあります。
また、痛みの種類としては「いつでも痛みを感じ、脈拍に合わせて痛みが大きくなる可能性がある」というものになる可能性が高いです。
ですから、ドライソケットを放置しておくというのは現実的ではありません。
また、「ドライソケットになる事を覚悟で強くうがいする」というのも割に合いません。
そして、そもそも放置するだけではドライソケットが完治しない恐れもあります。
ドライソケットにならないように細心の注意を払いつつ、発生してしまった場合は速やかに歯医者(口腔外科、大学病院)を訪れましょう。